大判例

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松山家庭裁判所 平成9年(家)70号

主文

本件申立てを却下する。

理由

1  申立ての要旨申立人は、得度したため、現在の名では不都合なことが多く、「光栄」に変更することの許可を求める。

2  当裁判所の判断

本件記録によれば、申立人は、母方祖父が曹洞宗○○寺の住職であり、檀家から信頼され、社会福祉に貢献したりしているのを見て、尊敬し、同じ道を進みたいと考えて、平成8年12月26日、曹洞宗○△寺住職である母方叔父の徒弟として得度し、僧名「光栄」として曹洞宗僧籍簿に登録され、得度式は、同日、○○寺において○△寺住職や檀家が集まって行われたことが認められる。しかし、他方、申立人は、中学2年生であって、学業を中心とする生活を送っており、今後は、その合間に○△寺住職について供養や法事などに行き、立ち居振る舞いの修行を徐々に行っていく予定であること、曹洞宗では、得度した場合、曹洞宗立の高校及び大学に進学した後、総本山永平寺において1ないし2年間本格的な修行を行うのが普通であって、学生の間は学業が主体となり、その合間にできる範囲での宗教活動を行っていること、申立人は、得度後、未だ一度も僧名を使用したことがないことも認められる。以上の認定事実によれば、申立人の現在の社会生活ないし社会活動において宗教活動の占める割合は、仮に存在するとしても極一部に過ぎず、名の変更を認める合理的必要性は乏しいと考えるほかない。

よって、申立人の戸籍上の名を僧名に変更する正当な事由はないといわなければならず、本件申立ては理由がないのでこれを却下することとし、主文のとおり審判する。

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